すずらんのこと(その1)
今、建設中の障がい福祉総合支援センターなまずの里に、「ひだまり」と「すずらん」が移転することになります。今日は「すずらん」ができた経緯について書きます。
「吉川市障がい者相談支援センターすずらん」は平成19年11月に開所しました。
そもそも、精神障がいがある方の支援機関としては平成16年にひだまりが小規模作業所として開所しましたが、ひだまりに来られない方へはアプローチが難しい状況でした。
なかなか通所できない方のために月1回「ふれあいサロン」を中央公民館で開催して、そこに色々な方が顔を出してということもありましたが、やはり月1回は少ない。
そんな中、平成18年に障害者自立支援法が施行され相談支援事業が位置付けられました。
吉川市より「相談支援事業を始めないか」とのお話をいただき、当初はひだまりの一室で行う予定で準備を進めていましたが、そこで壁となったのが法律というか条例というか…。
平成19年当時のひだまりは精神障害者小規模作業所で県要綱に基づく事業で、相談支援は国の法定事業。県事業と法定事業は同じ場所でできないということが結論でした。
一緒にできないけれど、年度中には開所しなくてはならない。時間がかかればかかるほど委託料が月割りで減っていく…という中で「どうせなら、市役所の近くを借りちゃえ。そうすれば連携もしやすいだろう」と開き直って市役所の近くの2DKアパートを借りました。
それがすずらんの始まりです。財政的に少し楽になるはずが、家賃が発生して逆に赤字を増やすことになるという…(笑)。
今でこそ、相談支援のみの事業所が増えてきましたが、当時は世にも珍しい単独設置型の相談支援事業所の誕生です。勝手に全国初だと思っています(笑)。
その勢いで吉川市と協働で自立支援協議会も開設。これも全国的に早かったと思います。
もし、ひだまりとすずらんの共存が認められていたら、その後のすずらん移転もあったかどうか…。そう考えると、よい決断だったなと思います。
旧すずらんの相談室。ちなみに隣は和室。
こんな感じで看板ありました。市役所の近く。
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